Driftwiseの方法論
このページは、Driftwiseの背後にあるモデルを説明します。何を前提とし、何を計算し、何を行わないと決め、そしてどこが間違っていると私自身が考えているか。この分野をご存じの方に向けて書いています。誤りを見つけられたら、ぜひ教えてください。
1. モデルの要約
Driftwiseは、旅の全体にわたって4つのものをスケジュールします。光、睡眠、メラトニン、カフェインです。時差ぼけを疲労の問題ではなく位相の問題として扱い、位相反応曲線(PRC)にもとづく考え方で体内時計を動かします。
- 光が最も強いツァイトゲーバー(同調因子)です。 エンジンが計画するシフトは、まず光のタイミングの決定です。それ以外はすべて補助にすぎません。
- メラトニンは、光とおおむね反転した曲線に沿って作用します。 低用量の補助手段として、タイミングの推奨のみを行う形でスケジュールします。用量の処方は決して行いません。
- カフェインは覚醒のための補助です。 睡眠の枠を侵食しないよう、エンジンは終了時刻を設定します。位相をずらす作用因子としてはモデル化していません。人が実際に用いる量とタイミングでは、そうした作用因子ではないからです。
- 睡眠はスケジュールしますが、睡眠は体内時計ではありません。 行動としてのスケジュールは1日で現地時間に合わせられます。体内時計の位相はそうはいきません。この2つの隔たりこそが時差ぼけであり、プランが実際に埋めようとしているものです。
2. CBTminと、切り替え点
プラン全体は、推定されたひとつの量を軸に回ります。深部体温最低点(CBTmin)です。Driftwiseはこれを、いつもの起床時刻のおよそ3時間前として推定します。
CBTminは、位相前進と位相後退を分ける切り替え点として使われます。
- CBTminの後に浴びる光は、体内時計を前進させます(早い方向へ動かします)。
- CBTminの前に浴びる光は、体内時計を後退させます(遅い方向へ動かします)。
だからこそエンジンは、東へ向かう旅行者に、着陸後の最初の1時間はサングラスをかけるよう伝え、その1時間後には外に出て光を浴びるよう伝えます。同じ光です。変わったのは、推定CBTminのどちら側に落ちるかだけです。ここを外すと、1日を無駄にするだけでは済みません。体内時計を逆方向へ動かしてしまいます。この推定が私をどれほど不安にさせているかは、セクション8で述べます。
プランが進むにつれて、推定CBTminは蓄積されたシフトとともに移動し、それ以降の光とメラトニンの枠はすべて、その新しい位置に対して再計算されます。セクション7の実例では、それが日ごとに動いていく様子が見られます。
3. 定数と、その上限
これが数値です。意図的に保守的であり、私はこれらを打ち破るよりも、擁護できる方を選びます。
| 量 | 値 | 理由 |
|---|---|---|
| 前進の上限(東行き) | 1日あたり約1.5時間 | 固有周期がわずかに長いため、前進はより難しい方向です。エンジンがそれ以上を約束することはありません。 |
| 後退の上限(西行き) | 1日あたり約2時間 | 後退は固有周期に逆らわず、それに沿って働くため、1日あたりの歩幅を大きくとれます。 |
| 出発前のペース | 1日あたり約1.0時間 | 自宅でシフトすることは、通常の勤務週において実際の睡眠を犠牲にします。出発前の傾斜は緩やかな方が、守られる可能性が高くなります。 |
| 到着後のペース | 1日あたり約1.5時間 | 到着後は現地のツァイトゲーバーが同じ方向へ引くため、プランは一歩を丸ごと進められます。 |
| 生活可能性の下限 | 就寝はいつもの時刻の約2.5時間前より早くしない | 守れないプランは、機能しないプランです。この制限はペースより優先され、実際にしばしば効いてきます。 |
| 遠回り | 東へおよそ10タイムゾーンを超える場合 | 東へおよそ10タイムゾーンを超えると、エンジンは旅を後退として解くことがあります。14時間の後退の方が、10時間の前進より安上がりだからです。西向きでは、およそ13〜14タイムゾーンを超えて初めて反転します。 |
- 前進の上限(東行き)
- 1日あたり約1.5時間
- 固有周期がわずかに長いため、前進はより難しい方向です。エンジンがそれ以上を約束することはありません。
- 後退の上限(西行き)
- 1日あたり約2時間
- 後退は固有周期に逆らわず、それに沿って働くため、1日あたりの歩幅を大きくとれます。
- 出発前のペース
- 1日あたり約1.0時間
- 自宅でシフトすることは、通常の勤務週において実際の睡眠を犠牲にします。出発前の傾斜は緩やかな方が、守られる可能性が高くなります。
- 到着後のペース
- 1日あたり約1.5時間
- 到着後は現地のツァイトゲーバーが同じ方向へ引くため、プランは一歩を丸ごと進められます。
- 生活可能性の下限
- 就寝はいつもの時刻の約2.5時間前より早くしない
- 守れないプランは、機能しないプランです。この制限はペースより優先され、実際にしばしば効いてきます。
- 遠回り
- 東へおよそ10タイムゾーンを超える場合
- 東へおよそ10タイムゾーンを超えると、エンジンは旅を後退として解くことがあります。14時間の後退の方が、10時間の前進より安上がりだからです。西向きでは、およそ13〜14タイムゾーンを超えて初めて反転します。
Driftwiseは競合より速くはありませんし、速いと主張することもありません。 上限はソフトウェアの性質ではなく、ヒトの体内時計というシステムの性質です。実質的に速いシフトを謳う者は、位相以外の何かを測っているか、間違っているかのどちらかです。
ペースの調整
ユーザーは「ゆるやか」「バランス」「速め」のいずれかを選びます。上限は3つとも同一です。 変わるのは、その上限の内側でプランがどれだけ強く押すかです。出発前の傾斜をどれだけ早く始めるか、使える光の枠をどれだけ積極的に使うか、睡眠の枠のまわりにどれだけ余裕を残すか。「速め」はより速い適応ではありません。より容赦のない適応です。アプリの中でもそう明記しています。
4. エンジンが旅として扱うもの
旅はフライトではありません。フライトとしてモデル化することが、この分野のほとんどのツールが犯している誤りであり、プランが空港で止まってしまう理由です。
- マルチモーダル。 旅は、飛行機・電車・バス・車・フェリーを一続きの適応としてつなぎます。フライトごとに1つのプランを作るのではありません。地上の区間も重要です。光への曝露を変え、睡眠の機会を変えるからです。モデルがそこから必要とするのは、その2つだけです。
- 往復。 往路と復路はひとつのプランであり、2つではありません。帰路における体内時計の状態は、往路が残していった状態そのものです。
- 複数都市。 目的地が複数あるとき、目標は各都市の時差の中央値を、そこで過ごす泊数で重みづけしたものになります。乗り継ぎの街での1泊が、プラン全体を引きずることはありません。
- 短い旅。 滞在が適応に要する時間より短いとき、エンジンは旅行者をずらしてすぐ戻すのではなく、目標を小さくします。2泊の滞在でフルにシフトすると、得られる睡眠より失う睡眠の方が多くなります。この縮小は東と西で非対称です。帰路のコストが対称ではないからです。
- 勤務時間。 ユーザーは、起きて働いていなければならない時間帯と、その時間帯が固定されているタイムゾーンを申告できます。プランはそのうえで、睡眠・仮眠・メラトニンをその時間帯から外します。これはプランを制約しますが、目標そのものを変えることはありません。
5. タイムゾーン
IANAのタイムゾーン識別子が唯一の正です。 エンジンが都市を推測することはなく、国名や空港名からタイムゾーンを推論することもありません。フライトの区間はフライト検索からタイムゾーンを取り、それ以外の区間は地図レイヤーで解決し、同梱された小さなオフラインの表を最後の受け皿とします。
タイムゾーンが解決できない場合、プランの生成は中止されます。旅行者の自宅のタイムゾーンへ黙って戻ることはありません。黙って代用すれば、完成しているように見えて数時間ずれたプランができあがります。それはプランがないことより悪いことです。
同じ路線が月によって別の問題になるのも、このためです。パリから東京は、11月なら8時間、7月なら7時間です。ヨーロッパは夏時間を採用し、日本は採用していないからです。エンジンはタイムゾーンを読むので、教えられなくてもそこを正しく扱います。
6. メラトニンについて、慎重に
Driftwiseがスケジュールするのは、低用量を、ある時刻に、ということだけです。タイミングの案内のみを行い、用量を処方することはありません。メラトニンがサプリメントなのか医薬品なのかは国によって異なり、旅行者が合法的に、あるいは分別をもって購入できるものも国によって異なります。アプリはこれを率直に述べ、医療専門家への相談を促し、メラトニンを完全にオフにすることもできるようにしています。オフにした場合、プランは光と睡眠だけから組み直されます。
7. 実例: パリから東京へ、東へ8時間
これは、実在する旅程に対する実際のプランです。攻撃されるためにここに置いています。どこかの枠が間違って見えるなら、おそらく間違っています。ぜひ知らせてください。
前提
- 旅行者: いつもの睡眠は23:30–07:30。基準時点の推定CBTminは04:30。勤務時間の申告なし。メラトニンは有効。ペースは「バランス」。
- 旅程: パリ(Europe/Paris)から東京(Asia/Tokyo)へ、片道、11月中旬。したがってパリはUTC+1、東京はUTC+9。東へ8時間のシフトです。
- フライト: パリを13:30に出発、飛行時間12時間、翌朝09:30に東京着。
- 方向: 東へ8タイムゾーンは、およそ10タイムゾーンという境界の内側なので、エンジンはこれを遠回りではなく位相前進として解きます。
- 時刻の基準: 出発日までのすべての時刻はパリ現地時間です。到着以降は東京現地時間です。出発日の行は、必要な箇所で両方を示します。
| 日 | 睡眠 | 光を浴びる | 光を避ける | メラトニン | カフェイン終了 | CBTmin推定 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ベースライン | 23:30–07:30 | なし | なし | なし | なし | 04:30 |
| 出発3日前 | 22:30–06:30 | 06:30–08:30 | 21:30から就寝まで | 20:30 | 16:30 | 03:30 |
| 出発2日前 | 21:30–05:30 | 05:30–07:30 1 | 20:30から就寝まで | 19:30 | 15:30 | 02:30 |
| 出発前日 | 21:00–05:00 2 | 05:00–07:00 1 | 20:00から就寝まで | 19:00 | 15:00 | 02:00 |
| 搭乗日 | 05:00起床、機内で15:00–23:00 3 | 05:00–07:00 | 20:00–02:00 4 | 13:00 5 | 09:00 | 02:00 パリ = 10:00 東京 |
| 到着1日目 09:30着 |
22:30–06:30 仮眠 14:00–14:30 |
10:00–13:00 | 09:30–10:00 6 | 20:30 | 16:30 | 10:00 |
| 到着2日目 | 23:00–07:00 | 08:30–11:30 | 07:00–08:30 7 | 21:00 | 17:00 | 08:30 |
| 到着3日目 | 23:15–07:15 | 07:15–10:15 | 起床中はなし | 21:15 | 17:15 | 07:00 |
| 到着4日目 | 23:30–07:30 | 07:30–10:30 | 起床中はなし | 21:30 | 17:30 | 05:30 |
| 到着5日目 | 23:30–07:30 | 通常の日光 | なし | なし | 通常 | 04:30 8 |
ベースライン(いつもの状態)
- 睡眠
- 23:30–07:30
- CBTmin推定
- 04:30
出発3日前(パリ時間)
- 睡眠
- 22:30–06:30
- 光を浴びる
- 06:30–08:30
- 光を避ける
- 21:30から就寝まで
- メラトニン
- 20:30
- カフェイン終了
- 16:30
- CBTmin推定
- 03:30
出発2日前(パリ時間)
- 睡眠
- 21:30–05:30
- 光を浴びる
- 05:30–07:30 (注1)
- 光を避ける
- 20:30から就寝まで
- メラトニン
- 19:30
- カフェイン終了
- 15:30
- CBTmin推定
- 02:30
出発前日(パリ時間)
- 睡眠
- 21:00–05:00 (注2)
- 光を浴びる
- 05:00–07:00 (注1)
- 光を避ける
- 20:00から就寝まで
- メラトニン
- 19:00
- カフェイン終了
- 15:00
- CBTmin推定
- 02:00
搭乗日(パリ 13:30発、東京 09:30着)
- 睡眠
- パリ時間05:00に起床。機内でパリ時間15:00–23:00、これは東京時間の23:00–07:00にあたります (注3)
- 光を浴びる
- パリ時間05:00–07:00
- 光を避ける
- パリ時間20:00–02:00、これは東京時間の04:00–10:00にあたります (注4)
- メラトニン
- パリ時間13:00、これは東京時間の21:00にあたります (注5)
- カフェイン終了
- パリ時間09:00
- CBTmin推定
- パリ時間02:00、これは東京時間の10:00にあたります
到着1日目(東京時間、09:30着)
- 睡眠
- 22:30–06:30、加えて任意の仮眠 14:00–14:30
- 光を浴びる
- 10:00–13:00
- 光を避ける
- 09:30–10:00 (注6)
- メラトニン
- 20:30
- カフェイン終了
- 16:30
- CBTmin推定
- 10:00
到着2日目(東京時間)
- 睡眠
- 23:00–07:00
- 光を浴びる
- 08:30–11:30
- 光を避ける
- 07:00–08:30 (注7)
- メラトニン
- 21:00
- カフェイン終了
- 17:00
- CBTmin推定
- 08:30
到着3日目(東京時間)
- 睡眠
- 23:15–07:15
- 光を浴びる
- 07:15–10:15
- 光を避ける
- 起床中はなし
- メラトニン
- 21:15
- カフェイン終了
- 17:15
- CBTmin推定
- 07:00
到着4日目(東京時間)
- 睡眠
- 23:30–07:30
- 光を浴びる
- 07:30–10:30
- 光を避ける
- 起床中はなし
- メラトニン
- 21:30
- カフェイン終了
- 17:30
- CBTmin推定
- 05:30
到着5日目(東京時間)
- 睡眠
- 23:30–07:30、現地時間に整合
- 光を浴びる
- 通常の日光
- メラトニン
- なし
- CBTmin推定
- 04:30、整合済み (注8)
- これが、出発前の数日にまつわる正直な問題です。 11月のパリの日の出は08:00より後なので、05:30の光の枠を日光でまかなうことはできません。プランは明るい室内光かライトボックスを求め、エンジンは旅行者が有効な強度で従ったものとしてシフトを計上します。実際に従ったかどうかを知る手立ては、エンジンにはありません。セクション8をご覧ください。
- ここで生活可能性の下限が効いてきます。 制限をかけない1日1.0時間の傾斜なら、出発前日の就寝は20:30になるはずでした。下限がそれを21:00で止めます。いつもの23:30より2.5時間早い時刻です。したがってプランは、3.0時間ではなく2.5時間の前進を貯めた状態で出発日を迎えます。この下限は30分のシフトを犠牲にし、その代わりに旅行者が実際に守れるプランを手に入れます。
- 機内の睡眠の枠は、パリ時間ではなく東京時間で選ばれています。 パリの15:00–23:00は東京の23:00–07:00、つまり東京の一晩をまるごと空の上で取ることになります。これはプランの中で最も価値の高い一区画であり、旅行者が着陸後に現地の日中を通して起きていられる理由です。
- 光を避ける枠のうち、位相にとって重要なのは一部だけです。 フライトの夜の推定CBTminはパリ時間の02:00なので、そのおよそ6時間前(パリ時間の20:00から02:00、東京時間では04:00から10:00)の光は体内時計を後退させ、向きが逆になります。旅行者はその大半を眠って過ごします。実際に効いてくるのは、その終わりの部分です。機内が朝食で目を覚ますときもアイマスクを外さないこと、そして飛行機を降りてから東京時間の10:00までサングラスをかけ続けることです。
- メラトニンは目標とする睡眠の枠のおよそ2時間前に置かれ、この旅行者の現在の位相にとって、メラトニン曲線の前進領域に入ります。搭乗日には、それがパリ時間の13:00、搭乗前になります。
- 地上に降りてからの最初の30分は罠です。 旅行者は東京時間09:30に着陸しますが、推定CBTminは10:00です。その30分に浴びる東京の明るい朝の光はCBTminより前にあたり、体内時計を逆方向へ押してしまいます。ですから、飛行機を降りたらサングラス、光を浴びるのは10:00から。切り替え点が実際に働いていることを最もはっきり示す例であり、CBTminの推定を誤ったときに何を失うかを最もはっきり示す例でもあります。
- 同じ理屈が、その1日後にも当てはまります。旅行者は07:00に起きますが、CBTminは08:30なので、起きてから最初の90分はまだ後退させる側にあります。08:30までは暗く、そのあとに明るい光を。
- 合計: 8時間のシフトを、到着から4日目に達成します。出発前の3日間の準備を含めてです。それが、東へ8時間の前進にかかる代償です。私たちはそれより速いとは主張しません。
この表に表れていないもの
処方される睡眠の枠は、推定CBTminよりも速く現地時間へ寄っていきます。到着2日目、プランは23:00の睡眠を求めますが、体内時計の推定では、体はむしろ02:00ごろに眠りたがっています。その隔たりこそが時差ぼけです。それを埋めるレバーは光とメラトニンだけであり、睡眠の枠は行動上のアンカーであって、それ自体がシフトなのではありません。アプリはまた、各睡眠の枠の前に画面を暗くし、就寝に向けて落ち着くよう促しますが、これは位相を動かす操作ではなく睡眠衛生なので、「光を避ける」の列には現れません。
8. 私がここが一番弱いと考えている点
悪いレビューで知らされるより、あなたから聞きたいと思っています。モデルが薄いところを、私が心配している順におおよそ並べます。
エンジンは光の量を仮定しています。測定はしていません。
プランが「10:00から13:00まで明るい光を」と言うとき、エンジンは内部状態のうえで、その光が有効な強度で、有効な時間だけ届いたものとして体内時計を前進させます。実際に網膜へ何が届いたのかは、まったくわかりません。曇った東京の朝、シェードを下ろした窓側の席、外し忘れたサングラス、200ルクスのオフィス。モデルはこれらすべてを、屋外での3時間と同じように採点します。このリストにある他のすべての弱点は、これの下流にあります。 モデルと現実のあいだにある最大の隔たりであり、私には正直な解決策がありません。ウェアラブルの照度データが明らかな候補ですが、すべてを端末内に留め、アカウントを持たないアプリにとっては、それが明らかな問題でもあります。
CBTminは推定値であり、測定値ではありません。
いつもの起床時刻から3時間引くというのは集団の経験則であり、それが、位相のロジック全体が軸とする唯一の量の代わりを務めています。個人差は実在しますが、モデル化していません。ある旅行者の真のCBTminが推定から90分ずれていれば、エンジンは切り替え点の反対側に光の区画を置き、自信をもって体内時計を逆方向へ押しかねません。保守的な上限と生活可能性の下限は、そうなったときの被害を抑えます。防ぐわけではありません。
全員に同じ曲線を当てはめています。
位相反応曲線の形と振幅の個人差は、モデル化していません。クロノタイプは収集していて、軽くは使っていますが、フォームで無理なく尋ねられる範囲の情報から、その人の光やメラトニンへの実際の反応性を目盛りづける方法を、私は擁護できる形で持っていません。ですから、ひとつの曲線の形が全員に使われています。それが間違っているのはわかっています。どれだけ間違っているのかはわかりません。それを知りたいのです。
プランは、進行中の遅延に合わせて自分を組み直しません。
プランは、入力された旅程から作られます。フライトが4時間遅れても、光とメラトニンの枠がひとりでに動くことはありません。旅行者が区間を編集してプランを作り直すことはできますが、それは旅行者が気づいたのであって、アプリが気づいたのではありません。これは科学というより工学の話であり、対応予定のリストに入っています。
遵守されることを前提にしています。
エンジンは、プランが守られたものとして計算します。実際の旅行者がプランのどれだけを本当にやり遂げるのか、私は測定値を持っておらず、正直な数字は半分をかなり下回るだろうと考えています。誰も守らないプランについて正しいモデルは、何についても正しくありません。生活可能性の下限が存在するのも、出発前の傾斜が可能な限界より緩やかなのも、そのためです。速くて無視されるより、遅くても守られる方がよいと考えています。そのトレードオフが正しく設定されているかどうかは、本当にわかりません。
まだ解決していない、2つの既知の異常
- 一部の旅程では、目標位相が日付の境界をまたいで動くときに、エンジンが1日に2回のメラトニン推奨を出すことがあります。朝に1回、夕方に1回です。有害ではありませんが、正しくもありません。時間生物学の見直しの順番待ちに入れています。
- メラトニンのタイミングの規則(目標とする睡眠の枠のおよそ2時間前)は単純化です。実際にほとんどの旅行者が置かれている位相については、メラトニン曲線の前進領域をよく近似しますが、極端な位相では近似が悪くなります。代わりに推定DLMOを基準にすべきだとお考えなら、そう言ってください。そして、どこに置くべきかも教えてください。
6つ目が見えている方、あるいは上に挙げたどれかが心配すべき対象として的外れだとお考えの方は、ぜひご連絡ください: contact@driftwise.io。 必ず読み、必ず返信します。あなたが正しければエンジンを変更し、その訂正がどこから来たのかを明記します。私は推薦を求めているのではありませんし、いただいた言葉を推薦として引用することもありません。
9. Driftwiseが主張しないこと
- Driftwiseは医療機器ではありません。何かを診断、治療、治癒、予防するものではありません。
- 有効性の主張は一切しません。背後に臨床試験はなく、このページがその証拠になるわけでもありません。
- 結果には個人差があります。セクション8に挙げたすべての理由によります。
- メラトニンの案内はタイミングのみで、用量は決して示しません。またメラトニンは、国によって規制が異なります。
- 睡眠、光への曝露、またはメラトニンを含むあらゆる薬を変更する前に、資格のある医療専門家にご相談ください。完全な医療上の注意事項はこちらです。
10. 用語の定義、確認したい方のために
このセクションは、このページで使う用語を定義します。意図的に、参考文献一覧ではありません。注意深く読んでいない引用を貼るくらいなら、概念を正確に説明する方がよいと考えていますし、このようなページに捏造した参照を載せることは許されないことです。ある定数がどの具体的な知見に依拠しているのかを知りたい方は、私に尋ねてください。ひとつの数値ずつ、お示しします。
- ツァイトゲーバー(同調因子)。 体内時計を同調させる外部の時刻手がかりです。ヒトでは光が群を抜いて最も強く、食事、運動、社会的なスケジュールはより弱いものです。
- 位相反応曲線(PRC)。 刺激が与えられた体内時計上の時刻によって、時計のずれの大きさと向きがどう変わるかを表す曲線です。光のPRCとメラトニンのPRCはおおよそ逆向きに走っており、だからこそ両者は、生物学的な一日のほぼ反対の時刻にスケジュールされます。
- CBTmin。 深部体温最低点。生物学的な夜の終わり近くにあり、光のPRCの位相後退領域と位相前進領域を分ける基準点として、慣例的に用いられます。
- DLMO。 薄明光下メラトニン分泌開始。生物学的な夕方に内因性メラトニンが立ち上がる時点です。メラトニンのタイミングの基準として最もよく使われる点であり、そして測定によって得られるものです。それが、アプリにとってはまさに問題になります。
- 位相前進と位相後退。 それぞれ、体内時計を早める方向、遅らせる方向へ動かすことです。東への移動は前進を必要とし、こちらが難しい方向です。西への移動は後退を必要とします。
- 固有周期。 ヒトの体内時計の自由継続周期で、平均して24時間より少し長く、これが、後退が前進より容易であることの構造的な理由です。
11. プライバシー、それがモデルを制約するので
上に書いたことはすべて端末の上で計算されます。アカウントはなく、トラッキングもなく、第三者の解析もありません。旅程の同期はご自身のプライベートなiCloudを通じてのみ行われ、当社のサーバーを経由することはなく、私たちがそれを読むこともできません。アプリが行う唯一のネットワーク通信は任意のフライト検索で、そこで送るのはフライト番号と日付だけ、それ以外は何も送りません。
これは科学的な代償をともなう製品上の決定であり、マーケティングのページではなくこのページに書くべきことです。私に遵守のデータがなく、光への曝露のデータがなく、検証すべきコホートもないのは、このためです。私がそれを選び、もう一度選ぶでしょう。ただ、それが代償なしで済むというふりをするつもりはありません。
12. ご連絡ください
体内時計の研究をされていて、ここにある数値が間違っている、前提が危うい、あるいはある枠が切り替え点の反対側にある、とお考えなら、遠慮も緩和もなしに、率直にお聞かせください。contact@driftwise.io。
フォームもニュースレターも、登録するものもありません。あるのは、受信箱だけです。
Kévin Darcel
Driftwise · driftwise.io